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脱毛症と遺伝

脱毛症は遺伝します。遺伝するということは、脱毛症そのものではなく、脱毛症になる体質を言います。

人間の遺伝子は2つのペアから成ります。一方は父親で、もう一方は母親から伝わります。脱毛症になる遺伝子を父親と母親の両方から受け継いだときは、ほぼ100%症状が現れることになります。

親の片方が脱毛症で、もう一方が半脱毛症(薄毛)の場合も症状が現れます。したがって、脱毛症が現れないためには、脱毛症のない遺伝子が2つ揃った場合にのみ可能です。面白いのは遺伝的にハゲになる遺伝的素因があるとしても思春期前に去勢すると、ハゲにならないことです。つまり精巣で作る男性ホルモンであるアンドロゲンがなければハゲにならないということです。

しかし、再び男性ホルモンであるテストステロンを与えれば、数ヶ月内にハゲになります。つまり、遺伝であってもハゲになるためにはアンドロゲンホルモンが必ず必要であるので、男性型脱毛症を「アンドロゲン脱毛症」といいます。

ヒトの染色体は一組の性染色体(XX、またはXY)と二組の常染色体で構成されており、脱毛症を起こす遺伝子は常染色体性遺伝することが知られています。したがって、脱毛の遺伝子は、両親のうち、母親や父親のどちらからも受け継がれるものです。言い換えれば、脱毛の遺伝因子は、実家や他のどちらでも遺伝が可能で、母側の遺伝子がやや重要な意味を持ちます。脱毛を起こす遺伝子は優性遺伝であるため、一組の遺伝子のうちに1つを持っていても発症することになります。

しかし、脱毛遺伝子を持っているからといって、みんなハゲになるわけではありません。ある遺伝子を持っているときに実際にそれが発生することを表現性(expresivity)といいますが、脱毛が実際に発生する表現性は、ホルモンや年齢、ストレスなどの要因と深い関連性を持っています。父や叔父が脱毛だからといって、必ずしも自分も脱毛になるわけではない場合が多いが、その理由は遺伝子を受け継いでいないか、あるいは脱毛遺伝子があっても表現性が不足しているからです。既存の研究ではまだ脱毛症を起こす遺伝子に関する明確な研究成果がないのが現状のようです。母親がハゲの場合、子供がハゲになる可能性が最も高く、親の次に影響が大きい祖父の場合、母方の祖父がハゲのときに脱毛症になる可能性が高いことが分かっています。

これまでは男性では常染色体優性遺伝で親からいずれかのハゲ遺伝因子が伝わるとハゲになるが、女性では常染色体劣性遺伝で親のどちらか一方だけハゲ遺伝因子を伝わると症状が現れないような見かけ者(保因者)で親の両側から因子を受けなければハゲになると言われてきました。しかし、最近ではハゲ遺伝因子が多いほどハゲになる可能性が高くなるという説が定説となっています。

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